あなたこそ私の巌 私の砦。(詩篇31篇3節)
(詩篇31篇1〜4節より)
国が危機に瀕しているときに、国民の士気を高めるために国のリーダーがはったりを語ることはよくあることだが、ダビデ王は不安で恐れに満ちた心境を神の前に吐露し、公に神を賛美するための詩篇に記している。
彼は「主よ私はあなたに身を避けています」(1)と、最終的な拠り所は神であるという信仰告白をする。そして、神は神により頼む者が恥を見ない(失望に終わることがない)ようにしてくださること、神の義は、正しくない者を義とする「与える義」であることを確信して、危機的状況から助け出してくださるように祈っている。
「私を導き 私を伴ってください」(3)「網から私を引き出してくださいます」(4)という言葉は、詩篇23篇で主を羊飼いに例えていること、そしてイエス様がご自身をよい羊飼いであると語られた言葉を想起させる。サタンの罠にはまり、死と滅びという網にがんじがらめになっていた人間を救い出すキリストは、この世に勝ったお方。「私の巌、私の砦」と主を仰ぎ見て歩む者は「圧倒的な勝利者」としてこの世を歩むことができる。