兄弟たち。自分たちの召しと選びを確かなものとするように、いっそう励みなさい。
(ペテロの手紙第二 1章 10節)
(ガラテヤ人への手紙 1章13〜18節より)
パウロはこのガラテヤの諸教会への手紙を書くにあたり、自分は確かにキリストの使徒であり、この手紙のことばは神からの権威によるものであることを明言する。厳格なユダヤ教徒として生まれ育ち最高教育を受けたパウロは、聖書の知識は誰よりも豊富であったが、イエスが聖書が指し示すキリストであることを信じることができなかった。そしてかつては「激しく神の教会を迫害し」(13)「先祖の伝承に人一倍熱心」(14)な者であった。しかし「母の胎にあるときから私を選び出し、恵みをもって召してくださった」(15)と神がその権威によって選びの器としてくださったことをパウロは証ししている。
私たちは生まれる前から神に知られ、愛され、選ばれてキリストを知り、この世のものから自由にされた。決して無効になることがないこの神の選びと召しに生きる時、私たちはさらに確信を強くし、また神の恵みを証しする者となっていく。