ですからあなたがたは、現に行っているとおり、互いに励まし合い、互いを高め合いなさい。(テサロニケ人への手紙第一 5章 11節)
(使徒の働き18章19~28節より)
第2次宣教旅行を終えて帰途につくパウロは、船の便の都合で立ち寄ったエペソでも宣教をし、これが後のエペソ教会の誕生の礎となったと言える。パウロはエルサレム教会にあいさつと報告をしてからアンティオキア教会に戻り、しばらく滞在した後、また出発し、ガラテヤの地方やフリュギアを次々に巡って、すべての弟子たちを力づけた。パウロは宣教旅行において伝道のほかに信者を励ますことを忘れなかった。
一方エペソではアレキサンドリア出身の、教養があり学識があり雄弁なアポロがキリストを宣べ伝えていたが、彼の語る福音には「キリストの名によるバプテスマ」という部分が欠落していたのを聞いて、プリスキラとアキラは彼により正しい福音を教える。アポロはパウロが伝道したギリシャに渡る思いを抱き、それを知った兄弟たちがアポロを励まし、推薦状を書いた。それでアポロはコリント教会の指導者として用いられ、多くの信者を励ました。
互いに認め合い、励まし合い、助け合い、支え合っていくことで、私たちは「あなたがたは互いに愛し合いなさい」というキリストの教えを守ることができ、そのことによって神の国が築かれていく。