人が自分の友のためにいのちを捨てること、これよりも大きな愛はだれも持っていません。(ヨハネの福音書 15章13節)
新しい戒めを与えると語るイエス様の口から出たのは、「あなたがたも互いに愛し合うこと、これがわたしの戒めです」ということばであった。律法・戒律と呼ばれる規定を守ることで戒めを守っていると思い込んでいた人々にとってこれは、ある意味驚きであったかもしれない。「わたしがあなたがたを愛したように」というのは、神を否定し神に逆らう人間のためにいのちを捨てたキリストの姿、つまり、敵対する者のためにいのちを投げ出すほどに愛するということ。私たち人間にはとうていできるはずがない。しかし、「わたしにとどまりなさい。わたしもあなたがたの中にとどまります」(ヨハネの福音書 15章 4節)というキリストのことばに私たちは希望を見出す。私たち人間を友と呼び、その友のためにいのちを捨てたキリスト。キリストを信じる者にはその霊がやどり、私たちの内からキリストの愛が溢れ出していく。キリストはいつも私たちのうちにともにいてくださるまことの友なのだ。