私に御顔を向け私をあわれんでください。私はひとり苦しんでいます。
(詩篇25篇16節)
一国の王であり、信仰の人として名を残したダビデではあったが、ここでは孤独な苦しみを主の前に告白している。国を治め民を導くという大きくのしかかる責任に押しつぶされそうになり一人苦悶するダビデは、そこから神を見上げた。
たとえ私たちが四方八方塞がれているようなときでも、天は開けている。そして神に祈ったダビデは、「神よイスラエルをそのすべての苦難から贖い出してください」(22)と、民のためにとりなしの祈りをささげる。孤独を感じていても神を見るならば、そこに神が愛されている一人ひとりを見ることができ、神をとおして人とつながり、私たちは人のためにとりなす者とされるのである。
弱りきったありのままで神を見上げるとき、主はその御顔を向けてくださる。