「見よ、処女が身ごもっている。そして男の子を産む。その名はインマヌエルと呼ばれる。」
それは、訳すと「神が私たちとともにおられる」という意味である。(マタイの福音書1:23)
(ルカの福音書2:1-7より)
いまから二千年前、ローマ帝国の初代皇帝アウグストゥスが「全世界の住民登録をせよ」という勅令を出し、ヨセフは身重の妻を連れてナザレからベツレヘムの街まで120kmの旅に出かける。そしてベツレヘムに滞在中、マリアは男の子を生む。これは旧約聖書の預言の通り、また御使いによって語られた通りのことであった。
アウグストゥスのあの父はジュリアス・シーザー。その息子は全世界を治めたと豪語したいのだろうが、これはまことの父なる神が、すべての造られた人を救う神のご計画を実行するお膳立てをしたに過ぎなかった。
「月が満ちて」マリアが出産したのは、歴史を動かす神の力が働いたからに他ならない。そしてこの神のひとり子こそが、すべてを統べ治め、すべての人に救いとまことの平和をもたらすお方。
万物の創造者であり支配者である神が、愛ゆえに私たち一人ひとりのところに現れてくださった、それがクリスマス。アドベントのこの時、厳粛な思いの中で過ごそう。