アブラムは、神の子孫繁栄の約束の成就を期待しながらも、一向に妊娠の兆しがない妻サライに苛立ちを募らせる。たまりかねたサライは女奴隷ハガルをアブラムに与え、身ごもらせてしまう。するとハガルは、サライを蔑む態度をとるようになり、怒ったサライはハガルを追い出してしまう。
路頭に迷うサライに声をかけたのは、主の使いであった。家に戻るように言いつけるとともに、男子が生まれることを告げ、「その子をイシュマエル(神は聞かれる)と名づけなさい。主が、あなたの苦しみを聞き入れられたから」(11)と語る。
神は、私たちが嘆き苦しむときにその声を聞いてくださり、いつも私たちの傍らに寄り添ってくださるお方。私たちもまた、人に寄り添い、平和を作っていく者でありたい。