「立って、この地を縦と横に歩き回りなさい。わたしがあなたに与えるのだから。」
(創世記13:17)
かつては神のことばを後回しにしてエジプトに移ったばかりか、保身のため妻のサライを妹だと偽りエジプトの王と妻として差し出して、多くの財産を手に入れアブラム。しかし、そこで挫折を味わい、再び神のことばに立ち返り、神が示したカナンに残った。そのアブラムに神が語りかける。「さあ、目を上げて、あなたがいるその場所から北、南、東、西を見渡しなさい。」
神に立ち返ったときに、神が新しく見せてくださるものがある。ロトは目に見えるものだけに心を動かして滅びの土地を選び取っていったが、私たちは、アブラムのように、神が霊において見せてくださる場所を選び取っていこう。そして、地のちりや空の星を数えることができないように、人智を遥かに超えた、圧倒的な数、広がりがそこにはある。それが神が与えて下さる、天のあらゆる祝福に満ちた麗しき相続地。
それからアブラムは、マムレの樫の木の場所を生活の拠点としそこに祭壇を築いた。つまり生活の中心に神を置き力強く歩んでいく。神がアブラムに与えた相続は、神を信じるものに与えられる天の御国の予型とも言える。私たちも自分の生活の場に神様を認め神を礼拝していくときに、神様は天からの祝福を見せてくださる。その麗しい相続地を頂いているそのことを感謝しつつ、この世にその祝福を表す存在として歩んでいくことができる。