しかしサウロはますます力を増し、イエスがキリストであることを証明して、ダマスコに住むユダヤ人たちをうろたえさせた。(使徒9:22)
異端を撲滅しようとキリスト教の迫害に邁進していたサウロは、イエスと出会い、それまでの人生すべてか否定された大きなショックの中にサウロだが、彼は数日ダマスコにとどまった後、何と直ちに各地の会堂を巡り歩いてイエスを宣べ伝えた。
「返さなければならない負債を負って」(ローマ1:14)、「私はその罪人のかしら」(Ⅰテモテ1:15)と告白しているように、サウロには、神とその民を迫害してきたことへの「負い目」があり、自分自身の霊的な盲目さゆえの振る舞いを悔いている。
サウロが語ったのは、「イエスは神の子であると」(19)「イエスがキリストであること」(22)。自分自身は情けない存在ではあるが、神はどこまでも素晴らしいお方であることを彼は語ったのだ。
サウロは、キリストをあかししたことによって、今度は自分がいのちを狙われるようになるが、キリストの弟子たちの手助けによって、難を逃れ、この先、宣教活動を続けることができるようになる。
私たちも神の力により「ますます力を増し」(22)、証しする者とされていく。